2011年1月13日木曜日

ソントーン・ワイルダーの「わが町」を演出する宮田慶子

毎日新聞の記事
「昨年9月に、新国立劇場の演劇芸術監督に就任した宮田慶子。大地真央を起用し、新翻訳で挑んだ「ヘッダ・ガーブレル」で鮮烈なスタートを切った。今月はソーントーン・ワイルダーの「わが町」を演出する。舞台への意気込みを聞いた。
      【濱田元子】
 「JAPAN MEETS…-現代劇の系譜をひもとくー」をテーマに掲げた初シーズン。その第3弾が現代劇の原点と言われる「わが町」だ。
 米国の片田舎に暮らすエミリーとジョージ。結婚から9年後に思いがけない出来事が起こる。1938年発表で、ピュリツァー賞を受けた作品は普遍的な人間の営みが描かれる。
 「シンプルで大きな世界観。みんなが生きるよりどころを探している現代に、この作品を上演することに大きな意味があると実感します」と宮田。「ヘッダ」と同じく新翻訳。小堺一機、斉藤由貴、鷲尾真知子らに加え、オーディションで選んだ若者や、さいたまゴールド・シアターの俳優ら多彩なキャスト。
 これまで商業演劇も多く演出。「意図的にいろんなことをやって、手を広げてきた」。その裏には、行き詰まりを感じている演劇界を「こっから先、真の演劇状況をつくるにはどうしたらいいか考えていた」と明かす。
 そんななかでの芸術監督就任。「作品を大事にしていくことが、使命だと思っている。共同で垣根なく演劇を作る作業ができる場所だと感じています」
 「わが町」は13~29日、東京・初台の新国立劇場中劇場。水谷八也翻訳、稲本響音楽・ピアノ演奏。」

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