年末になると来年の株式相場が気になる。年が変わると言うだけで普通に変化するはずなのだが、政策的な変化、政治の動き、人々の気分など色々変化していくのだろう。
2010年12月25日(土)日本経済新聞夕刊に「株式テクニック分析:来年上値、1万3000円の声。9000円前後までの調整も」(証券部 吉田 晃宗)の記事があった。参考にしたい。
「2010年の日経平均株価は、4月に年初来高値(1万1339円)をつけ、その後は欧州の財政不安や円高で低迷した。ただ、年末にかけて持ち直し、チャート(ケイ線)上では株価調整の終了を示すサインも出てきた。チャートから株価の先行きを探るテクニカル分析の専門家の間では、11年の日経平均は1万3000円程度まで上昇するとの見方が多い。
10年後半の日経平均のチャートは、7月1日、8月31日、11月1日の安値を3つの頂点とする「逆三尊」を形成した。逆三尊は相場の底入れを示すとされる。一定期間の株価の平均をとる「移動平均」をみると、11月4週に13周移動平均が26週移動平均を上に抜ける「ゴールデンクロス」を形成し、中長期の上昇基調に入ったとの指摘がある。
11年は卯(う)年で、「卯は跳ねる」という相場格言がある。1949年以降の日経平均は、5回あった卯年で4回上昇した。大和証券キャピタル・マーケットの木野内栄治チーフテクニカルアナリストは11年を、日本の景気循環などに連動する「大回り3年」の株価サイクルと、米大統領線前のダウ工業株30種平均の年間騰落率は43年以降の全てでプラスという、2つの上昇タイミングが重なる年と分析する。
専門家には「11年の上値メドは1万3000円前後」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦チーフ・テクニカルアナリスト)との声が多い。07年高値(1万8261円)から09年3月のバブル後安値(7054円)までの下げ幅の半分を戻した水準(一万2657円)や、バブル後安値から10年4月までの上げ幅を10年の安値に加えた水準(1万3109円)などが意識されやすい。
高値の時期は11年の後半から年末との見方が大勢。ただ調整する時期については見方が分かれ、日興コーディアル証券の小柴俊太郎テクニカルアナリストは「対ドルの円相場のチャートでは2月ごろに円高になる兆しがあり、日経平均の調整要因となる」とみる。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田氏は過去の相場の周期から、年半ばに調整すると予想する。
慎重な見方もある。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、04~05年前半にかけてもみ合った1万1000~1万2000円が「上値抵抗線」になるとする。4~6月にこの水準で上値をつけた後は調整局面に入り、10年9月に付けた戻り高値(9626円)や、10年の安値(8824円)など節目の多い9000円前後まで下げる可能性があるとしている。
専門家の多くは株価の上昇基調は12年半ばまで続くとみている。そのカギとなるのは「売買代金が順調に増えるかどうか」(みずほ証券の三浦氏)。市場エネルギーが高まらないと戻り売りをこなせず、海外要因や円相場など外部環境に振り回される懸念もある。」
予測は予測。実体経済の動きや海外の動き。だらしない政治の状況など慎重に見極めることが大切だろう。
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