2010年12月22日水曜日

村上龍「歌うクジラ」上・下を読み切る

 村上龍の「歌うクジラ」を題名につられて気楽に読み始めたが、中身が濃く深刻で疲れきって読了した。しかしながら、最後に希望を持たせる終わり方で読後感は良かった。
 日本あるいは世界の置かれている問題を未来の物語で描き出すという非常に困難なアプローチを行っており評価したい。電子版では坂本龍一が音楽を担当しているらしいが、難しいとは思うが映画化(実写は難しいか)を希望する。少子化、移民など現在直面している多くの問題が今後の社会にどのような変化をもたらすのかじっくりと考えなければならない。図書館から上・下2冊を同時に借りたが、期限の2週間では読み終わらなかった。1,600円×2の価値はある本なので、タレントの書いた変な小説ではなく、村上龍の本をもっと買ってもらいたいと望む。

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