2010年12月16日木曜日

旧東京音楽学校奏楽堂 藝大生による木曜コンサート 打楽器 観覧

平成22年12月16日(木)

開演 午後2時

 

*トッパンホールから歩いて上野公園の旧奏楽堂に。坂道を上がったり下りたり大変。1時間近くかかり開演には間に合わず。約10分遅れて会場に。1曲目の途中から控室で音を聴き、2曲目から会場に。打楽器も素晴らしい音色で楽しい。

 

『打楽器』
 
司会:牧野美沙(まきの みさ 院1年)

☆T・ゴーガー:ゲインズボロー
    牧野美沙(まきの みさ 院1年)
    濱口大弥(はまぐち だいや 4年)
    入川奨(いりかわ しょう 3年)
    角銅真実 (かくどう まなみ)
    須長竜平(すなが りゅうへい)
 
*この曲はボストン交響楽団の打楽器セクションのために書かれたものだが、現在ではアメリカは勿論のこと、我が国に於いてもこの種のレパートリーななかで、最も演奏される曲の一つとして数えられるほどポピュラーになっていて、アンサンブルコンテストでもよく演奏される曲である。
それはこの曲が基本的な楽器編成で、しかも、いわゆる現代音楽的、あるいは無調音楽的でもないからだろう。
一楽章 9/8拍子で、小気味良く奏される。
ニ楽章 ゆったりと上品で気品に満ちた表現を楽しめる。特にマリンバの和音に支えられたヴァイヴのレチタティーヴォが魅力的。
三楽章 変拍子を伴ったハイ・テンポの楽章で、それぞれのパートをフィーチャーしてよく歌わせている。

☆M・ブレイク:レット・アス・ラン・アウト・オブ・ザ・レイン
    今井文香
    西村安世
    双木美和子
    野崎めぐみ
 
*マリンバとヴィブラフォンの為の4重奏。
ザンビア共和国というアフリカ南部の国で録音された、カリンバの音楽を模倣して作られた曲。ピアノ又はハープシーコードのデュオの為の楽譜も出版されている。リズムが徐々に変化していく様が広大なアフリカを想像させる。
 
☆N・ジヴコヴィッチ:トリオ・ベル・ウノ
    井上仁美
    須長竜平
    永野雅晴
 
*旧ユーゴスラビアの打楽器奏者でもあり作曲家でもあるジヴコヴィッチの作品。3楽章からなり、本日の演奏は1楽章のみ。3人で一つの大太鼓を弾くところ、またそのリズムが、何か民族の儀式的な様子を感じさせる。
  
☆J・ケージ:サード・コンストラクション
    井上文香
    入川奨
    角銅真実
    西村安世
 
*作曲者のジョン・ケージはアメリカ合衆国出身の音楽家。作曲家、詩人、思想家、キノコ研究者。実験音楽家として前衛芸術全体に影響を与えている。独特の音楽論や表現によって音楽の定義を広げた。沈黙を含めたさまざまな素材を作品や演奏に用いており、代表的な作品に4分33秒がある。
 サード・コンストラクションはテンポが変わっても終始2拍子である。使われる楽器には空き缶など普段楽器としては使われない物もあり、非西洋的な雰囲気を演出する。
 
☆B・タイソン:ヴァーティカル・リヴァー
    亀井博子
    井上仁美
 
*この曲は、作曲者であるブリイク・タイソンが、アメリカ北西部のアイダホ州を流れるボイシ川で川下りをした時に感じたインスピレーションを元に書かれた。曲を通して、美しい情景や、その時の感動が描き出されている。
 
☆P・チャイコフスキー/菅原淳編曲:「くるみ割り人形」より
               行進曲・中国の踊り・こんぺい糖の踊り・ロシアの踊り
    牧野美沙
    清田裕里江
    双木美和子
    野崎めぐみ
    河畑順一
    永野雅彦
 
*チャイコフスキーの3大バレエの一つ、くるみ割り人形より、演奏会用に8曲抜き出された組曲から、菅原淳氏により打楽器6重奏の為に編曲されたのは上記の4曲である。大まかなストーリーは主人公クララがクリスマスにくるみ割り人形をもらい、その人形が変身した王子と一緒にお菓子の国へ行くというもの。行進曲はバレエでは、第一幕で子供のお客様がぞろぞろ集まってくる場面の行進曲。あとの三曲はニ幕の、お菓子の国で胡桃割り王子とクララを歓迎する大宴会の曲だが、それぞれ、中国産のお茶の精のおどけた踊り。金平糖の精が、冷たい鋭角的な光を反射させながら踊る音楽、ロシア・チョコレートの精が、腰を落として長靴の足を前に突き出したりしながら、烈しく忙しい農民の踊りを踊る陽気な場面の舞曲。
 
☆アンコール1曲

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