2013年1月6日日曜日

新国立劇場小劇場 「音のいない世界で」シアタートークを聴く

平成25年1月5日(土)
18:35~19:20

新国立劇場小劇場にて

今日のシアタートークは、13時からと17時からの2回公演の終わった後。
12月27日に観劇したが、お正月を挟んでのトークを聴くことになった。

司会は、いつも通り中井美穂さん。
出演は、芸術監督の宮田慶子さん、長塚圭史さん、近藤良平さん。

『音のいない世界で』の作・演出は、長塚圭史さん。

1996年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を旗揚げ、作・演出・出演の三役をこなす。平成20年度文化庁新進芸術家海外留学制度にてロンドンに1年間留学し、09年9月に帰国。

近藤良平
ダンサー・振付師。ダンスカンパニー「コンドルズ」主宰。横浜国立大学教育学部卒業。

首藤康之
バレエダンサー、俳優。東京バレエ団特別団員。

松たか子
俳優。

***
最初に司会の中井美穂さんが登場。
直ぐに宮田慶子芸術監督が出てきて挨拶を始める。
・『音のいない世界で』は、大人と子供が一緒に観れる芝居をという宮田さんの希望で作った。
・長塚さんに新作を依頼していたらマッチングしてできた。
・ロンドンに長塚さんがいるのでそこに行って話をした。
・打ち合わせを繰り返すうちに出来上がった。
・基から長塚さんの企画。キャストも含めて長塚さん。
18:39 長塚さん、近藤さんが登場。
長塚:今日は楽しかった。年末に終わって6日間開いたので確認の練習をしたときに“あけましておめでとうございます”から始めることにした。
近藤:いつも素でスタート。
中井:音のいない・・・いない は
長塚:「音のない」からスタートしたが、何か物足りなかった。骨子だけが決まっているときに、「蓄音機」を使うことを首藤と酒を飲んでいるときに思いついた。このネタを新国立に話してスタート。
長塚+首藤でスタート。ヒロインに松たか子を思いついた。もう一人近藤を加えた。(ダンス的要素も加えたかった)
近藤:最初のオファーは、何かやろうというオファー。
長塚:4人の最初の集まりは飲みながら。その後新国立の稽古場で手話の方々とも話した。
近藤:ガヤガヤしているところで、静かになる時をやりたかったのでは、長塚は。
話の筋は長塚が作ってきた。
長塚:稽古の仕方はいつもは決めるのだが、今回は決めなかった。1章から16章まで。ヒロインは決まっていて、首藤さんがご主人。役はふわふわと決めた。スタートは早かった。最初はおととしに4人が会った。もっとワークショップをしようと思ったが皆忙しくて会えなかったので一生懸命に長塚が台本を書いた。
中井:チラシが今回4種類。
宮田:色々な話が出る劇なので4種類となった。
中井:舞台のカタチ。
長塚:もっと広くしたいと思った。もっと動けると思った。しかし、首藤、近藤が自由にするのは見たくなかったので不自由にワザとした。まわり舞台の中心をわざと外した。
宮田:言葉が本当にきれいだ。単純な言葉を受け取った時に色々なことを考えさせる。
中井;仕掛けが可愛い。
長塚:鳥のシーンは近藤が考えた。(近藤は、野鳥の会の会員だった)
ずれた人が出てきたほうが余白が出ていいと思った。
近藤:からくり的な舞台。自分も好きな世界。見てておかしい部分が多いので、もっとお客さんに反応してもらいたい。
長塚:回り舞台(盆)と音楽は本来相性が良いのに音が無いので難しい。
最後のフクロウの声は近藤。衣裳の伊藤佐智子さんがいろいろこだわって作ってくれた。
美術の乗峯雅寛さんもいろいろ意見を出してくれた。
スタッフも含めて全員がストレッチをしている。
毎日稽古一時間前から全員がやっている。
お互い知らない人間が集まっているので垣根を外すことが良い。ロンドン留学でのワークショップの経験からいろいろ工夫いている。
中井:舞台の周りで音がすろのは。
長塚:ヘチマロンを敷き詰めている。最初雪道の音がする。(長塚さんが歩いて見せる)
そのシートのイメージ。窓枠にめくれるシート。遊び場としての舞台。フクロウの仕掛けも良い。

質問:近藤さん。もっと動きたいという要求は・・・
近藤・首藤は言葉を覚えたい。言葉が難しいので、これ以上動きたくない・
長塚:首藤・近藤の発する言葉が、聴く側に与える影響が大きい。2人の台詞の感覚が凄い。

質問:松さんが引き受けてくれなかったら、演出に影響は?
近藤:スケジュールの影響などでダメなときが多いが、引き受けてくれたらその瞬間から1番になる。

4回見ているというお客さんからの質問:スコップで掘る時の音がいつも違っている
近藤:スピーカーが色々なところに仕込まれている。音響担当が大変。同じ人生は送れない。毎回必ず違う。

宮田:「想像する」 こんなに豊かに想像することが楽しいという事を思わせる良い舞台。
近藤:引き続きよろしく。
長塚:子供にも開かれている。子供の料金は安い。一緒に観てる大人が変わるのでまた風景が変わる。

19:20修了

楽しいトークだった。演劇を作り上げる楽しさに溢れた人たちによる芝居。






 

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