毎日新聞・東京朝刊より「日本音コン:本選会 ピアノ部門 1位に反田さん、務川さん」
毎日新聞 2012年10月29日 東京朝刊
第81回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業)の本選会シリーズ最終日の28日は、東京オペラシティでピアノ部門が行われ、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を超絶的なテクニックと繊細な感受性で聴かせた反田(そりた)恭平さん(18)=桐朋女子高・男女共学3年=と、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番で叙情性、ユーモアを巧みに構成した務川慧悟さん(19)=東京芸大1年=の2人が1位に選ばれた。192人の応募から3度の予選を通った4人が自ら選んだ協奏曲を梅田俊明さん指揮の東京シティ・フィルと共演、植田克己、岡本美智子ら11氏が審査した。【梅津時比古】
他の入賞・入選者は次の通り。(表記は演奏順、敬称略)
<2位>なし<3位>江沢茂敏(22)=桐朋学園大3年<入選>吉武優(26)=東京芸大大学院<岩谷賞>反田恭平
◇増沢賞に会田さん
本選終了後、コンクール委員会(野田暉行委員長)が開かれ、全部門を通じて最も印象的な演奏・作品に贈られる増沢賞など各賞が次のように決まった。
<増沢賞、レウカディア賞、黒柳賞、鷲見賞>会田莉凡<野村賞、井口賞、河合賞>反田恭平、務川慧悟<明治安田賞>平川加恵<E・ナカミチ賞>川上一道、篠崎孝<三宅賞>なし<木下賞>なし<コンクール委員会特別賞>三又瑛子、古川まりこ
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日本音コン:本選会 ピアノ部門 「肩の力抜け本番に」 1位・反田さん、岩谷賞も /東京
毎日新聞 2012年10月30日 地方版
東京オペラシティ(新宿区)で28日にあった第81回日本音楽コンクール本選会(毎日新聞社、NHK共催、三井物産特別協賛、岩谷産業協賛)のピアノ部門で、世田谷区の反田恭平さん(18)が1位、国分寺市の江沢茂敏さん(22)が3位に入賞した。反田さんは聴衆による投票で決まる岩谷賞も同時受賞し、「うれしくて、意識がここにないような感じ」と、興奮した様子で喜びをかみしめた。
桐朋女子高・男女共学3年の反田さんは、今回の大舞台で初めてラフマニノフに挑戦した。第3予選通過後の練習期間中、思うように進歩が見られず壁に突き当たったが、本選の3日前にバイクとの接触事故に遭い、「不思議と肩の力が抜け、楽な気持ちで本番に臨めた」。演奏の終盤は、オーケストラと一体となっていることを実感できたという。
尊敬するピアニストのもとで学ぶため、カナダ・モントリオールへの留学を考えている。「次のショパン国際ピアノコンクールに出場したい」と目を輝かせる。
◇3位に悔しさ 成長を誓う−−江沢さん
桐朋学園大3年の江沢さんは「反田君は本当にすごい。彼の1位は納得できる」と後輩の実力を認めながらも、「出場するからには優勝したかった」と悔しさをにじませた。
「音」へのこだわりには、誰にも負けないという自負がある。だが、今回の演奏にはいくつもの反省点があるという。「ただの3位では終わりたくない。もっともっとうまくなって、『君は1位ではなくて本当に3位だったのか』と言われるようになりたい」と、成長を誓った。【市川明代】
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日本音コン:本選会 ピアノ部門 経験のつもりが1位に 東浦出身の務川さん、欧州留学で研さんへ /愛知
毎日新聞 2012年10月30日 地方版
東京都新宿区の東京オペラシティで28日にあった第81回日本音楽コンクール本選会(毎日新聞社、NHK共催、三井物産特別協賛、岩谷産業協賛)のピアノ部門で、東浦町出身の務川慧悟さん(19)が1位に輝いた。「喜びと驚きが入り交じっている。同時に、これからの自分の勉強に責任を感じる」と表情を引き締めた。
母がピアノ教師で、3歳のころから鍵盤に触れてきた。愛知県内の普通高校を卒業し、今春から東京芸大で学んでいる。今回は、自分の実力を試すと同時に舞台経験を積むつもりで挑んだといい、「本選に出られるというだけで、十分満足だった」。演奏を終えた瞬間、恩師や家族、同級生など、支えてくれた人々への感謝の思いがこみ上げたという。
まずは音楽の本場ヨーロッパへ留学し、研さんを積むつもりだ。「演奏者になるか、指導者になるか、まだ分からない。でもゆくゆくは、自分にしかできないことを見つけて、音楽界の活性化に貢献したい」と、前を見据えた。【市川明代】
母がピアノ教師で、3歳のころから鍵盤に触れてきた。愛知県内の普通高校を卒業し、今春から東京芸大で学んでいる。今回は、自分の実力を試すと同時に舞台経験を積むつもりで挑んだといい、「本選に出られるというだけで、十分満足だった」。演奏を終えた瞬間、恩師や家族、同級生など、支えてくれた人々への感謝の思いがこみ上げたという。
まずは音楽の本場ヨーロッパへ留学し、研さんを積むつもりだ。「演奏者になるか、指導者になるか、まだ分からない。でもゆくゆくは、自分にしかできないことを見つけて、音楽界の活性化に貢献したい」と、前を見据えた。【市川明代】
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