2012年10月24日水曜日

毎日新聞・東京朝刊より「毎日音コン:本選会 クラリネット部門 川上さん第1位」

毎日新聞・朝刊より「日本音コン:本選会 クラリネット部門 川上さん1位」
毎日新聞 2012年10月24日 東京朝刊

クラシック音楽界への登竜門、第81回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業)の本選会シリーズが東京オペラシティで開幕し、初日の23日はクラリネット部門が行われた。課題のモーツァルトの協奏曲イ長調に、品性のある自然な音楽性を聴かせた川上一道さん(30)=山形交響楽団団員=が優勝した。
 161人の応募から2度の予選を通過した4人が、アンサンブルofトウキョウと共演。村井祐児、横川晴児ら11氏が審査した。【梅津時比古】

 他の入賞・入選者は次の通り。(敬称略)
 ▽第2位 勝山大舗(26)=東京都交響楽団団員▽第3位 太田友香(27)=東京佼成ウインドオーケストラ団員▽入選 吉田誠(24)=ジュネーブ高等音楽院▽岩谷賞 太田友香

川上一道:1982年生まれ。沖縄県立芸術大学卒業。同大学院修士課程修了。2006年、日本音楽コンクール・クラリネット部門第2位。2009年、日本音楽コンクール・クラリネット部門入選。洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団首席奏者を経て、現在は、山縣交響楽団首席奏者。

勝山大輔:2004年、東京音楽大学卒業。東京ミュージック&メディアアーツ尚美コンセルヴァトアールディプロマ科卒業。東京佼成ウインドオーケストラを経て東京都交響楽団。

太田友香:昭和音楽大学首席卒業。2009年、日本音楽コンクール・クラリネット部門第3位。2007年、東京佼成ウインドオーケストラ入団。

吉田誠:1987年生まれ。2006年、東京藝術大学入学後、渡仏。2008年、リュエル・マルメゾン音楽院を審査員満場一致の最優秀賞ならびにヴィルトゥオーゾ賞を得て高等課程を最短2年で卒業。パリ高等音楽院に首席入学。10年7月よりロームミュージックファンデーション音楽セミナーを受講、小澤征爾、湯浅勇治の各氏の元で学ぶ。

日本音コン:本選会 クラリネット部門 山形・川上さん1位 山響の首席奏者、「どこまで」に挑戦 /山形
毎日新聞 2012年10月25日 地方版

「コンクールが終わって、とにかくほっとしました」
 東京都新宿区の東京オペラシティコンサートホールで23日にあった第81回日本音楽コンクール本選会(毎日新聞社、NHK共催、三井物産特別協賛、岩谷産業協賛)のクラリネット部門で1位に輝いた山形市の川上一道(いちどう)さん(30)=山形交響楽団(山響)首席奏者=は、顔をほころばせた。
 第75回で2位に入賞し、第78回は入選。「自分自身の研さんのため」と、プロの楽団員でありながら3回目に臨んだ。1回目は学生最後、2回目は卒業してフリー奏者のころ、3回目は入団してからで、「それぞれの時期にどこまでできるかに挑戦した」と目を輝かせる。
 沖縄県出身。小学校の吹奏楽部で初めて手にしたクラリネットに魅せられ、大学院まで地元で学んだ。山響入団は「ソリスト的要素の強い首席を募集していたから受けた」と、あくまでソロにこだわる。

日本音コン:本選会 クラリネット部門 川崎の勝山さん、太田さんが2、3位 /神奈川
毎日新聞 2012年10月25日 地方版

◇勝山大舗さん(26)、太田友香さん(27)
 東京都新宿区の東京オペラシティで23日にあった第81回日本音楽コンクール本選会(毎日新聞社、NHK共催、三井物産特別協賛、岩谷産業協賛)のクラリネット部門で、川崎市の勝山大舗さん(26)=東京都交響楽団=が2位、川崎市の太田友香さん(27)=東京佼成ウインドオーケストラ=が3位に入った。
 勝山さんは「1位を取りたかった。本選出場が決まって急きょ出番を変わってもらった先輩団員に顔向けできない」と悔しがった。それでも「楽団では2番奏者だが、ソロの役割を経験することで2番としての演奏をより深めることができる。今回の出場がオケの活動に必ず生かせる」と意義をかみしめた。
 演奏に満足できず、いつも壁に当たるというが、その度にさらなる高みを求めて乗り越えてきた。「これからも自分の足りないところを磨き、1位を目指す」と意気込んだ。
 太田さんは第78回以来2度目の本選出場。「3年前より少しは成長できた」と話した。同じ3位という結果に悔しさもあるが、「演奏には納得している」と笑顔を見せた。
 前回は譜面通り吹くので精いっぱいだったが、それでは聴衆の心を動かせないことに気付いた。「どう伝わるかが大切」と、深い演奏を心がけた結果、聴衆の投票で決まる岩谷賞に選ばれた。「これをゴールとせず鍛錬を重ね、より聴衆の心に近づく演奏をしたい」とさらなる成長を誓っていた。【田口幸】
 優勝した今回の演奏でも「細かいテクニックや音楽的表現など課題は多い」と自分に厳しい。将来は「海外でも通用するようなプレーヤーになって演奏し続けたい」。視線は世界を見つめていた。【藤田裕伸】


 

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