2011年3月6日日曜日

平成23年度 新国立劇場地域招聘公演 仙台オペラ協会 「鳴砂」

平成23年度 新国立劇場地域招聘公演
仙台オペラ公演
 
鳴砂
Nari-Suna
[全2幕/日本語上演]
 
原作:菅原頑
作曲/脚色:岡崎光治
 
芸術監督:佐藤淳一
指揮:山下一史
演出:岡崎光治
 
演出補:渡辺ギュウ
舞台衣装:紺野芳明
照明:斉藤孝師
衣裳:庄子真美
舞台監督:石井忍
 
<出演>
ミナジ:佐藤淳一 イサゴ:佐藤順子 ナギサ:工藤留理子 エテル:横山いずみ
ジサク:鈴木誠 トマ:遠藤典子 浜長:高橋正典 山伏:野崎貴男
イソスケ:後藤均 ナミロク:吉野信雄 シオタ:佐藤裕貴 ハマトウ:菊池亮
アマメ:松本康子 アヤギ:相澤優子 タマモ:小野綾子 マツモ:菊池万希子
黒い男:山田正明
 
虎舞:籾江道子モダンバレエ研究所
合唱:仙台オペラ協会合唱団/仙台放送合唱団/NHK仙台少年少女合唱隊/Chor青葉有志
管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団
 
主催:仙台オペラ協会/新国立劇場
 
2011年7月30日(土) 2:00 31日(日) 2:00
 
新国立劇場 中劇場
 
美しい鳴砂の浜を舞台に
繰り広げられる悲恋物語。
全国各地の優れた舞台作品を招聘して、各地の舞台創造団体との共催で上演する「新国立劇場地域招聘公演」。7回目となる今年は、仙台オペラ協会を招聘します。仙台オペラ協会は1976年に発足、毎年秋の本公演の他、協会独自の小編成オペラやガラコンサートで構成された「春のインテルメッツォ」、仙台市の芸術祭や県内の地方公演に参加するなど活発な活動を行っています。本作品は、1986年に仙台オペラ協会10周年を記念し委嘱上演され、2010年9月に本拠地仙台で第35回公演として改訂再演されました。仙台在住の菅原頑(台本)と岡崎光治(作曲)が、東北の漁村で起こる男女の愛憎と自然への冒涜をテーマに描いた作品で、美しい旋律と豊かなハーモニーが魅力です。仙台オペラ協会ならではのオリジナル作品をお楽しみください。
 
あらすじ
 とある小さな漁村。美しい白い砂浜は、踏めば歌う鳴砂の浜である。しかし村は貧しく、沖で難破する船の積み荷など、浜に流れ着く“くだされ物”を暮らしの糧としなければならなかった。盲目の娘イサゴは、海へ出たまま帰ってこないミナジに思いを募らせ待ち続けていた。ミナジは幼い頃、浜に流れ着き、村の老夫婦に育てられた若者だが、海に出たまま帰らないことが多くなっていたのだ。
 明日は二百十日。村人たちは風祭りの虎舞いで、明日の「嵐」を占う。虎舞いの結果は「大嵐」。二百十日の大嵐とともに、難破した船を土産にミナジが帰って来た。しかしミナジはイサゴには目もくれず、自慢話を始める。昨夜の大嵐で難破した船を村の近くまで引いてきていたのだ。村人総出で船を引き揚げると、舳先に不思議な女エテルが現れる。ミナジは、その女から感じる不思議な懐かしさに、強く心を奪われていく。嘆くイサゴに同情し、エテルを追い出そうとする浜の女達。エテルと青い灯を守ろうとするミナジと浜の男達。青い灯とエテルを巡って、浜は二手に分かれて対立する。半狂乱となったイサゴが青い灯を叩き落とすと、エテルは悲鳴をあげ姿を消す。ミナジはエテルを追って船から転落する。争いの果てに浜は荒れ、鳴砂はもう歌わない。ミナジの死を悼む浜の人達。浜人達から離れ、ひとりたちすくむイサゴ。全てを失ったその浜にも静かに朝は訪れてくる。
 
上演時間:約2時間20分(休憩1回含む)

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