平成24年11月27日(火)
東京藝術大学
平成24年度 学内演奏会
作曲
14:00開演
奏楽堂
◆1.助川 舞:響きの庭
Perc.秋生智之 石若駿 永野雅晴 橋本麻也加 樋口さゆり
二つの部分から成っているこの作品は「虫」をテーマに掲げたもの。
第一部では夏の昼に群れを成して飛び交う虫たち、
第二部では秋の夜に鈴のような声で鳴く虫たちを、
そして全体の最初と最後、二部分の間には風になびく草むらをイメージして作られている。
ごく身近の存在が少し違った姿で表れるのが楽しめる。
◆2.鷲尾 百合子:めぐりあいのふしぎ
Mez.脇園彩 Pf.山本恵利花
三つの詩はいずれも坂村真民氏によるもので、やさしい表現の中に、人間としての大きさ、深さ、強さを求めよと語りかける人生の応援歌。
詩一筋に生きた真民氏のことばに深く共感し、氏の想いにより添いながら曲は書かれた。
詩と音楽、異なったものが合わさった時に生まれる、新たな世界が生み出せただろうか。
(詩集のタイトルがそのままこの曲のタイトルになっている)
◆3.平間 沙弥子:5つの情景ー2012-
Vn.齋藤漂緒 Cl.熱海洸輔 Vc.稲本有彩 Pf.平間紗弥子
この曲は、Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴの5つの性格の異なる曲でできている。
それぞれの曲が感情を持っていて、それらが大きな曲になっている。
色々な思いをもって書かれている。
音から何かが伝われば。
◆4.村田 悠:Interplay
Vn.下田詩織 Vla.多井千洋 Vc.田辺純一 Pf.下田眞理子
Interplayという言葉には、交錯、相互作用といった意味の他に「(演奏の)かけあい」という意味がある。4つの線が相反したり一致したりしながら緊迫し、一つの流れを作っていく様子が聞ければ。
◆5.秋庭 潤:高木恭造の詩による三つの歌曲~ピアノとアルトのための~
Alt.秋本悠希 Pf.秋庭潤
この三つの詩は全て津軽弁で書かれている。
ユーモラスな言葉の響きの中に潜む哀愁は、長く厳しい冬を持つこの地方特有の言語文化なのかも知れない。
◆6.坂東祐大:MAGARU [warped sound objects](2012) for trombone and ensemble
Trb.佐藤健一 Cb.小野稔隆 Perc.秋生智之 Pf.秋山友貴 Cond.坂東祐大
訛り、や スレを意識した作品。
擬似的なスリー・リズム[ピアノ、パーカッション、コントラバス]の基本軸の上に、トロンボーンが乗っかり展開する、というアイディアから作品は出発している。
作品の構成は、
第1部 トロンボーンとピアニカなどによる柔軟かつエキゾチックな音楽
第2部 リズミックかつメカニックな音楽
第3部 既存のテクスチュアがゆがみ、新たなテクスチュアを形成する音楽
からなっており、形式の指向性や身振りも複雑な螺旋を描かず、非常にシンプルでわかりやすいものになっている。即興演奏とも厳格な書法とも異なる、瞬間的な音響の移ろいが楽しめる。
ーー休憩 10分ーー
◆7.金沢 達也:318313~マリンバのための~
Mrb.秋生智之
「318313」というタイトルに特に意味は無く、曲の内容とも関係ない。単なる部屋番号。
◆8.引地 誠:“Strange shapes” for violin,viola,violoncello
Vn.二瓶真悠 Vla.多井千洋 Vc.西方正輝 Cond.石坂幸治
編成を弦楽器3本に限定することによって音の「かたち」を追求する。音の空間をストイックに構築することにより「不思議な形」が見えるかも。
この曲は大きく分けてA-B-A´の3つの部分で成り立っている。テーマ部分の大掛かりな変形・再現である3つ目の部分は、テーマ部分の1小節を1つのパーツとして考えてシャッフルし音列をアレンジ。最初の部分での中心音G#を開放し、12の音が自由に使われている。常に転調すること(中心音を常に変える)を心掛け、浮遊し続けるような感覚の中に「不思議な形」が追い求められている。
◆9.山本 ひろみ:Relation
Alt.Sax.田中拓也 Perc.井上仁美
この曲は4楽章で構成されている。それぞれの楽章に付けられたタイトルは
1.IGNORE-OBEDIENCE(無視ー服従)
2.CLOSENESS(親密)
3.HARMONY(調和)
4.RIVAL-IGNORE(拮抗ー無視)
それぞれの関係性(RELATION)の表現は、楽想そのもの、音域や音色によって生まれる距離感、奏法による音色の相違点や類似点により試みられている。
◆10.榎 政則:黄漠奇聞
月(Sop.solo)松村綾菜
王(Ten.solo)金沢青児
カアノス(Bas.solo)伊東達也
侍女(Alt.solo)田中沙友里
Sop.Chor.廣中愛 杉原藍 岩城あさみ 浅沼雅 西羽田成美
Alt.Chor.久保法之 木和田絢香 石田滉 松平幸 安藤悠希
Ten.Chor.今野桂介 斉藤義雄 杉浦奎介 山下泰明 武山勇
Bas.Chor.伊郷周作 吉永研二 末永祥 栗原峻希 木村雄太
Org.大平健介
Cond.石坂幸治
原作:稲垣足穂
台本制作:鶴岡眞屋子
美術作品:吉川浩平 作山秀美
演出協力:池田秦基
スペシャルサンクス:近藤岳先生 井川緋奈 上水樽力
黄漠奇聞は、稲垣足穂の小説を現材として、早稲田大学三年の鶴岡眞屋子さんに依頼し、台本化され、作曲された。
今回は第二幕第一場~第二場が演奏された。
東京藝術大学
平成24年度 学内演奏会
作曲
14:00開演
奏楽堂
◆1.助川 舞:響きの庭
Perc.秋生智之 石若駿 永野雅晴 橋本麻也加 樋口さゆり
二つの部分から成っているこの作品は「虫」をテーマに掲げたもの。
第一部では夏の昼に群れを成して飛び交う虫たち、
第二部では秋の夜に鈴のような声で鳴く虫たちを、
そして全体の最初と最後、二部分の間には風になびく草むらをイメージして作られている。
ごく身近の存在が少し違った姿で表れるのが楽しめる。
◆2.鷲尾 百合子:めぐりあいのふしぎ
Mez.脇園彩 Pf.山本恵利花
三つの詩はいずれも坂村真民氏によるもので、やさしい表現の中に、人間としての大きさ、深さ、強さを求めよと語りかける人生の応援歌。
詩一筋に生きた真民氏のことばに深く共感し、氏の想いにより添いながら曲は書かれた。
詩と音楽、異なったものが合わさった時に生まれる、新たな世界が生み出せただろうか。
(詩集のタイトルがそのままこの曲のタイトルになっている)
◆3.平間 沙弥子:5つの情景ー2012-
Vn.齋藤漂緒 Cl.熱海洸輔 Vc.稲本有彩 Pf.平間紗弥子
この曲は、Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴの5つの性格の異なる曲でできている。
それぞれの曲が感情を持っていて、それらが大きな曲になっている。
色々な思いをもって書かれている。
音から何かが伝われば。
◆4.村田 悠:Interplay
Vn.下田詩織 Vla.多井千洋 Vc.田辺純一 Pf.下田眞理子
Interplayという言葉には、交錯、相互作用といった意味の他に「(演奏の)かけあい」という意味がある。4つの線が相反したり一致したりしながら緊迫し、一つの流れを作っていく様子が聞ければ。
◆5.秋庭 潤:高木恭造の詩による三つの歌曲~ピアノとアルトのための~
Alt.秋本悠希 Pf.秋庭潤
この三つの詩は全て津軽弁で書かれている。
ユーモラスな言葉の響きの中に潜む哀愁は、長く厳しい冬を持つこの地方特有の言語文化なのかも知れない。
◆6.坂東祐大:MAGARU [warped sound objects](2012) for trombone and ensemble
Trb.佐藤健一 Cb.小野稔隆 Perc.秋生智之 Pf.秋山友貴 Cond.坂東祐大
訛り、や スレを意識した作品。
擬似的なスリー・リズム[ピアノ、パーカッション、コントラバス]の基本軸の上に、トロンボーンが乗っかり展開する、というアイディアから作品は出発している。
作品の構成は、
第1部 トロンボーンとピアニカなどによる柔軟かつエキゾチックな音楽
第2部 リズミックかつメカニックな音楽
第3部 既存のテクスチュアがゆがみ、新たなテクスチュアを形成する音楽
からなっており、形式の指向性や身振りも複雑な螺旋を描かず、非常にシンプルでわかりやすいものになっている。即興演奏とも厳格な書法とも異なる、瞬間的な音響の移ろいが楽しめる。
ーー休憩 10分ーー
◆7.金沢 達也:318313~マリンバのための~
Mrb.秋生智之
「318313」というタイトルに特に意味は無く、曲の内容とも関係ない。単なる部屋番号。
◆8.引地 誠:“Strange shapes” for violin,viola,violoncello
Vn.二瓶真悠 Vla.多井千洋 Vc.西方正輝 Cond.石坂幸治
編成を弦楽器3本に限定することによって音の「かたち」を追求する。音の空間をストイックに構築することにより「不思議な形」が見えるかも。
この曲は大きく分けてA-B-A´の3つの部分で成り立っている。テーマ部分の大掛かりな変形・再現である3つ目の部分は、テーマ部分の1小節を1つのパーツとして考えてシャッフルし音列をアレンジ。最初の部分での中心音G#を開放し、12の音が自由に使われている。常に転調すること(中心音を常に変える)を心掛け、浮遊し続けるような感覚の中に「不思議な形」が追い求められている。
◆9.山本 ひろみ:Relation
Alt.Sax.田中拓也 Perc.井上仁美
この曲は4楽章で構成されている。それぞれの楽章に付けられたタイトルは
1.IGNORE-OBEDIENCE(無視ー服従)
2.CLOSENESS(親密)
3.HARMONY(調和)
4.RIVAL-IGNORE(拮抗ー無視)
それぞれの関係性(RELATION)の表現は、楽想そのもの、音域や音色によって生まれる距離感、奏法による音色の相違点や類似点により試みられている。
◆10.榎 政則:黄漠奇聞
月(Sop.solo)松村綾菜
王(Ten.solo)金沢青児
カアノス(Bas.solo)伊東達也
侍女(Alt.solo)田中沙友里
Sop.Chor.廣中愛 杉原藍 岩城あさみ 浅沼雅 西羽田成美
Alt.Chor.久保法之 木和田絢香 石田滉 松平幸 安藤悠希
Ten.Chor.今野桂介 斉藤義雄 杉浦奎介 山下泰明 武山勇
Bas.Chor.伊郷周作 吉永研二 末永祥 栗原峻希 木村雄太
Org.大平健介
Cond.石坂幸治
原作:稲垣足穂
台本制作:鶴岡眞屋子
美術作品:吉川浩平 作山秀美
演出協力:池田秦基
スペシャルサンクス:近藤岳先生 井川緋奈 上水樽力
黄漠奇聞は、稲垣足穂の小説を現材として、早稲田大学三年の鶴岡眞屋子さんに依頼し、台本化され、作曲された。
今回は第二幕第一場~第二場が演奏された。
藝大構内の紅葉
同じく藝大構内
上野公園
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