2012年2月19日日曜日

新国立劇場で、オペラ「沈黙」を鑑賞 日本のオペラ作品もなかなかだ

平成24年2月19日(日)
14:00~16:50

新国立劇場
中劇場


松村禎三のオペラ「沈黙」を観た。
Z席、1,500円。

神の存在とは。信仰の根源を衝いた遠藤周作の原作による名作オペラ。
若いころ遠藤周作の原作を読んでいるが、重いテーマに重圧された記憶がある。
今読んだらまた違う印象を持つのだろうか。
松村禎三が作曲に13年かけたという重みが良くわかるような気がする。

20世紀を代表する日本人作曲家のひとり、松村禎三(1929-2007)最大の傑作であり、唯一のオペラ。神の存在と信仰の意義を問う遠藤周作の不朽の名作を元に、松村が13年という歳月をかけて自ら台本を執筆、オペラ化した力作。93年に日本初演、新しい日本オペラの傑作の誕生と大きな話題を呼び、その後も新国立劇場などで上演を繰り返してきた。清らかな音楽で終わる踏み絵のラストシーンは、ドラマのクライマックスであるとともに最大の見せ場。将来を嘱望される実力派指揮者の下野竜也が新国立劇場初登場、演劇芸術監督の宮田慶子がオペラ初演出するのも話題。

あらすじ
キリシタンへの弾圧が過酷を極めていた17世紀初頭の長崎にひそかに渡った若き宣教師ロドリゴ。目の前で村の貧しい信者たちが次々と捕えられ、凄惨な拷問を経て死んでゆくが、それを助けることもできず、神からの救いの手が差し伸べられることもない。やがて自らも捕えられ、信者を救うためにはまず彼自身が棄教すべきだと恩師フェレイラに迫られる。ロドリゴは必死に神に祈るが、神の沈黙は破られず、絶望のふちで踏み絵と向かい合う・・・。

主役のロドリゴ役の小餅谷哲男、フェレイラ役の久保和範をしのぐ声援が、オハル役の高橋薫子やモキチ役の経種廉彦、キチジロー役の星野淳に送られていた。

[新制作]
松村禎三
沈黙
全2幕/日本語上演/字幕付
原作 遠藤周作
台本・作曲 松村禎三

指揮 下野竜也
演出 宮田慶子
美術 池田ともゆき
衣裳 半田悦子
照明 川口雅弘
合唱指揮 三澤洋史
音楽ヘッドコーチ 石坂宏
児童合唱指導 掛江みどり
舞台監督 菅原多敢弘
合唱 新国立劇場合唱団
児童合唱 世田谷ジュニア合唱団
管弦楽 東京交響楽団
芸術監督 尾高忠明

ロドリゴ 小餅谷哲男
フェレイラ 久保和範
ヴァリニャーノ 成田博之
キチジロー 星野淳
モキチ 経種廉彦
オハル 高橋薫子
おまつ 与田朝子
少年 山下牧子
じさま 大久保眞
老人 大久保光哉
チョウキチ 加茂下稔
井上筑後守 島村武男
通辞 吉川健一
役人・番人 峰茂樹
牢番 川村章仁
刑吏A 丸山哲弘
刑吏B 大森いちえい
侍 佐藤勝司
修道士 半田爾

カヴァー
大森いちえい(じさま)
細川雅哉(老人)
竹内公一(チョウキチ)
大沼徹(役人・番人)

演出助手:澤田康子/太田麻衣子
殺陣指導:渥美博
副指揮:城谷正博/冨平恭平/根本卓也
合唱指揮アシスタント:冨平恭平
コレペティトゥール:矢田信子/石野真穂
プロンプター:城谷正博

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