2013年3月10日日曜日

長い墓標の列 & シアター・トーク 新国立劇場小劇場 2013.3.10

平成25年3月10日(日)

東京の練馬は、お昼過ぎ28度を超えたらしい。しかし午後から凄い強い風。お昼過ぎに中野坂上から山手通りを初台に向けて歩き始めたら凄い風で前になかなか進まなかった。気温も少しずつ下がってきた。日本全国大荒れの天気だったらしい。東京は晴れていただけましだったのか。
見通しもあまり利かなかったらしいが黄砂ではなかったらしい。本当かな。

新国立劇場 小劇場

長い墓標の列

*思ったより長い劇だった。3時間10分位。村田雄浩の出番が長く本当に熱演。女性は妻役の那須佐代子と娘役の熊坂理恵子の二人だけ。しかし演技での印象は大きい。
戦前の河合栄治郎事件を題材にしていることを劇場に来て初めて知った。本来は事前に内容を確認して来たらもっと面白かったと反省。自分だったらどうのような行動を出来るだろうか考えさせる内容だ。重い内容。



作:福田善之
演出:宮田慶子

出演:
村田雄浩 那須佐代子 石田圭祐 小田豊

古河耕史 北川響 遠山悠介 西原康彰 熊坂理恵子
安藤大悟 今井聡 扇田森也 チョウ・ヨンホ 大里秀一郎
梶原航 片桐レイメイ 川口高志 林田航平

美術:伊藤雅子
照明:鈴木武人
音響:上田好生
衣裳:半田悦子
演出助手:渡邊千穂
舞台監督:福本伸生

芸術監督:宮田慶子
主催:新国立劇場


13:00 開演


“人間の努力は無限大だよ・・・・・・。”
揺れる時代に、自分の哲学を貫き通したある男の物語

第二次世界大戦前夜、日本が右傾化しはじめた社会状況の中で、自由、正義、理想、国家などをめぐり、一人の知識人が格闘する姿を描いた『長い墓標の列』。時代の大きなうねりの中で日本を真剣に考えた人々を、作家・福田善之の冷徹かつ熱い視点で描いた群像劇は、混沌としたこの時代にあって、改めて強く訴える力を持っています。また、今回はベテラン俳優たちとともに、数多くの新国立劇場研修所修了生たちが出演、この硬質な世界に挑みます。演出の宮田慶子が、時代を越えた普遍的なテーマを改めて今に問います。


ものがたり
昭和13年秋、時代は軍部主導のファシズムの台頭、大学自治も国家主義・全体主義の風潮の中、その自由を失おうとしていた。大学教授の山名は、自治を制限する案を支持する革新派とただ一人教授会で戦うが、本来自由であるべき思想の世界が否応なく時代の嵐にさらされていく・・・・・・。
大学、信頼していた弟子たちの裏切りーー浪人となった山名は狂気にとりつかれたかのように研究を続ける。激しい空襲警報、山名は薄れゆく意識の中で最後まで自らの理想的自由主義的社会主義を反問しつづける・・・・・・。

本作は1957年、早大演劇研究会で初演、改訂版として58年「ぶどうの会」で上演、63年には「青芸(劇団青年芸術劇場)」で上演されている。60年代は“新劇”に反旗をひるがえし、多くの小劇場が台頭し、現代劇の新しいかたちを模索し始めた時代。その前夜ともいうべき時期に書かれたのが『長い墓標の列』である。作者・福田善之は、河合栄治郎事件をモデルにしているが、それだけにとどまらず、当時の学生運動、政治運動の中で、作者自身の青春を河合事件に重ね合せている。

河合栄治郎事件
自由主義者河合栄治郎が思想弾圧を受けた事件。東京帝国大学経済学部教授河合栄治郎が海外留学から帰国後ファシズム批判の姿勢を強め社会政策を講じる。『ファシズム批判』(1934年)など著書4冊が発売禁止処分にされたことを契機に、大学総長平賀譲が河合の処分を決意し、1939年河合は休職処分となった。

16時10分頃終演


16時20分頃から
新国立シアター・トーク
出演:村田雄浩、古河耕史、北川響、宮田慶子
司会:中井美穂

村田さんは本当に大変な役をこなしている。最後に死ぬのだがなかなか立ち直れないとのこと。一日2公演が無いので何とか乗りこなせるのではないかと言っていた。
この作品は、福田善之が27歳の時の作者2作目の作品だそうだ。それにしては緻密に人間の思いを描き切っている。素晴らしい。
俳優の思いを知れるこういう機会は本当にうれしい。
大満足で帰る。

17時25分頃終了

アンケート提出で粗品を貰う

今日の昼食
オペラシティ2階の丸亀製麺で
とろろ醤油うどん
330円
 

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