2013年2月13日水曜日

テノール:アントニーノ・シラグーザの美声に酔う。新国立劇場オペラパレス『愛の妙薬』 2013.2.12

平成25年2月12日(火)
 
新国立劇場オペラパレスに
オペラ『愛の妙薬』を観に行く
 

なにやら楽しげなポスターだが
どんな舞台なのだろう
 

平日の午後2時開演なので
満席ではないがそれなりの観客
今日が千秋楽だ
 

午後2時開演
終演予定午後4時35分
 

4階だが舞台は良く観れる
演奏は良く聞こえるので安いが良い席だ
 

ガエターノ・ドニゼッティ
愛の妙薬
・・・嘘の薬とまことの恋。幸せな気持ちになれるベルカント・オペラの名作!

珠玉のメロディーで綴るロマンティック・コメディ
美人で気まぐれなアディーナと、彼女に恋する不器用な青年ネモリーノが嘘の惚れ薬“愛の妙薬”によって結ばれるピュアなラブ・コメディ。ベルカント・オペラを代表する作曲家ドニゼッティの代表作で、楽しいストーリーの中に時折り流れる哀愁漂う美しいメロディーが心に響く。ネモリーノのアリア「人知れぬ涙」は、テノール屈指の名曲。リエヴィによるプロダクションは、冒頭でアディーナが村人に読み聞かせる「トリスタンとイゾルデ」の巨大な本が舞台装置として登場、本の中の世界に飛び込んだかのような遊び心に満ちたカラフルで美しい舞台。

世界最高のベルカント・テノール、シラグーサ出演!
ネモリーノ役は、抜群の美声とテクニックを誇るイタリアの名テノール、シラグーザ。新国立劇場「セビリアの理髪師」「チェネレントラ」などこれまでに来日も多く、その甘い歌声で多くの聴衆を魅了してきた。
アディーナ役は、メトロポリタン歌劇場でも同役を好演し、12年4月には「ドン・ジャヴァンニ」ドンナ・エルヴィーラで新国立劇場に華やかに登場したキャベル。
多彩な活躍をみせる成田博之がベルコーレに。
芸達者なイタリア人バリトンのジローラミがドゥルカーマラに扮する。
指揮はベルリン州立歌劇場で活躍するサレムクール。

第1幕は・・・
バスク地方のある村。純朴な農民ネモリーノは女農場主アディーナに恋をしている。木陰で読書に耽るアディーナは、トリスタンが惚れ薬でイゾルデ姫を射止めた話を村人に読み聞かせ、「そんな妙薬があったらいいね」と大笑いする。そこに色男を気取る軍曹ベルコーレが兵士を連れて現れ、アディーナに求愛するが、彼女は「考えさせてください」と答え、すぐには応じない。二人のやりとりを聞いたネモリーノは、勇気を出して自分の思いを伝えるが、アディーナは「町に行って伯父さんの看病をしなさい」と言って取り合わない。
ラッパの音に誘われ広場に村人が集まると、薬売りのドゥルカマーラが現れ、万病に効く薬を宣伝する。有り金をはたいて愛の妙薬(実は安ワイン)を買ったネモリーノは、その効果が一日後に現れると信じて飲み、酔って陽気になる。アディーナがネモリーノの態度に気分を損ねていると、ベルコーレが来て再び求愛する。そこに軍隊の出発命令が届く。「今日中に結婚しよう」とベルコーレに言われ、アディーナが承諾するので、驚いたネモリーノは明朝まで待ってほしいと必死で訴え、皆の笑い者になる。

*楽しい素晴らしい舞台だ。このオペラがこんなに素晴らしいものだったとは。

休憩中
 

第2幕
アディーナの農園の庭。アディーナとベルコーレの結婚祝宴が開かれ、ドゥルカマーラは花嫁を相手に余興の二重唱を歌う。公証人が来て、結婚契約のため皆が立ち去ると、ネモリーノはドゥルカマーラに惚れ薬をねだり、お金がなければだめと断られる。絶望するネモリーノを見たベルコーレは、「入隊すれば20すくーどもらえる」と教え、その場で手続きさせる。
村の広場。ネモリーノは伯父の遺産を相続した、ジャンネッタから聞き、娘たちが色めき立つ。偽の妙薬を酔っ払ったネモリーノは、突然娘たちにちやほやされ、薬が効いたと喜ぶ。その姿にアディーナはショックを受けるが、彼が軍隊に身を売って惚れ薬を買ったとドゥルカマーラに教えられ、ネモリーノの強い愛情に心を打たれる。
アディーナの愛を確信したネモリーノが「神様、もう死んでもいい、これ以上求めません」と感極まっていると、アディーナが来て、入隊契約書を買い戻したと告げる。「愛してくれないなら兵隊になって死ぬ」と言うネモリーノに、アディーナは「愛しているは」と答え、永遠の愛を誓う。幸せな二人を見たベルコーレはアディーナを諦め、ドゥルカマーラは村人の歓喜を浴びて去っていく。

*こんなに楽しいオペラだったとは。大満足。本当にシラグーザが素晴らしかった。千秋楽でなくもっと早く見ていたら再度見に来ただろう。

16:40頃 終演


G.ドニゼッティ
愛の妙薬
全2幕/イタリア語上演/字幕付
台本 フェリーチェ・ロマーニ
作曲 ガエターノ・ドニゼッティ

平成25年2月12日(火) 14:00

指揮:ジュリアン・サレムクール
演出:チェーザレ・リエヴィ

美術:ルイジ・ペーレゴ
衣裳:マリーナ・ルクサルド
照明:立田 雄士
再演演出:久恒 秀典
合唱指揮:三澤 洋史
音楽ヘッドコーチ:石坂 宏
舞台監督:村田 健輔

合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京交響楽団
チェンバロ:石野 真穂

芸術監督:尾高 忠明

アディーナ:ニコル・キャベル
ネモリーノ:アントニーノ・シラグーザ
ベルコーレ:成田 博之
ドゥルカマーラ:レナート・ジローラミ
ジャンネッタ:九嶋 香奈枝

カヴァー:
光岡 暁恵(アディーナ)
大槻 孝志(ネモリーノ)
与那城 敬(ベルコーレ)
鹿野 由之(ドゥルカマーラ)
三宅 理恵(ジャンネッタ)
 

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