2012年12月12日水曜日

日本フィル公開リハーサル 杉並公会堂 指揮:井上道義 2012.12.12

平成24年12月12日(水)
13:00~14:00

杉並区・日本フィル友好提携事業
日本フィル公開リハーサル

【公開プログラム】
ベートーヴェン作曲
・劇音楽 《コリオラン》 序曲
・交響曲第9番 ニ短調 作品125 《合唱》
(ソリストと合唱団の出演はなし)

指揮:井上 道義
日本フィル・コンサートミストレス:江口 有香
管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団

杉並公会堂大ホールにて

*日本フィル公開リハーサルについて
1994年7月、音楽を通した区民の豊かな交流と地域文化の振興に向けて互いに協力することを目的として、杉並区と日本フィルハーモニー交響楽団は友好関係を結んだ。日本フィルは、ホームグランドである杉並公会堂での公演や出張者音楽教室、区役所ロビーコンサート、そして、公開リハーサルの開催など様々な活動を行い、区の文化活動の発展に寄与している。

井上道義さんの熱い指揮によるリハーサルを堪能した。こまかい音作り、尚且つ《コルオラン》序曲途中での第二ヴァイオリンとヴィオラの位置交換など凄いステージだった。一時間があっという間だった。

曲目紹介
■ベートーヴェン
●劇音楽 《コリオラン》 序曲
シェークスピアの戯曲『コリオレーナス』のモデルであるコリオラーヌス(ドイツ語でコリオラン)は、「プルターク英雄伝」にも登場する人物である。「政治上の対立でローマを追放されたコリオランは、隣国の将軍となってローマを責めるが、母に諌められてついに自軍に叛旗をひるがえす」という悲劇の英雄を題材に、ベートーヴェン(1770‐1827)の同時代人の詩人ハインリッヒ・ヨーゼフ・フォン・コリンは5幕からなる悲劇を描いた。これがベートーヴェンの序曲《コリオラン》の作曲の動機とされている。
■ベートーヴェン
●交響曲第9番 ニ短調 作品125 《合唱》
文豪ゲーテと並び称されるドイツ古典主義の詩人フリードリヒ・フォン・シラーの頒歌「歓喜に寄す」が書かれたのは1785年。
その4年後にはフランス革命が火蓋を切るという、ヨーロッパでは疾風怒濤の激動を迎えた時代でした。そのような時代に青春時代を過ごしたベートーヴェンは、フランス革命の掲げた“自由・平等・博愛”の理想に強くとらえられ、この「歓喜に寄す」にもとづく作曲というアイディアを抱き始めた。
この「第9」創作のスケッチが、ベートーヴェンの作曲ノートに現れ始めるのは1818年頃で、早くも第1楽章の断片がそこに見られます。その後しばらくは《荘厳ミサ》など晩年の他の大作に没頭しており、4年間の空白期間を経た1822年頃に再着手、翌23年には第1楽章から第3楽章までの主要な楽想が出揃い、1824年2月中旬なでには全曲を脱稿しました。この完成のほぼ半年前に、それまで別構想として持っていた「歓喜に寄す」のカンタータを、交響曲の終楽章に加えることを決めています。
着想からほぼ4年半、「歓喜に寄す」の音楽化構想から数えれば約30年を費やしたベートーヴェンが生涯をかけた創作は、“合唱付交響曲”という、それまでに例をみなかった斬新さをもって現れたのでした。そして管弦楽の“響き交わし(Sym‐phonia)”から出発した交響曲の分野に新たな時代が開かれたのです。
初演の際、すでに聴覚を失っていたベートーヴェンにはこの作品を完全に指揮することは不可能でした。しかし彼はあくまでも自作自演の意志を捨てなかったため、補助指揮者としてウィーンの宮廷楽長ウムラウフを立てその結果ステージの上には二人の指揮者が現れるという前代未聞のステージとなったのです。終演後、聴衆から湧いた盛大な拍手が聞えず、聴衆に背を向けたままの作曲家に、アルトの独唱者が袖をひいてその様子を示し、ようやく気づいたベートーヴェンが不器用な挨拶を返したのでした。

【指揮】 井上 道義
1946年東京生まれ。桐朋学園大学卒業。1971年グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝。ニュージーランド国立響首席客演指揮者、新日本フィル音楽監督、京都市響音楽監督を歴任。これまでに、シカゴ響、ベルリン放送響、フランス国立管、ブダペスト祝祭管などに登場している。1999年から2000年にかけて、マーラーの交響曲全曲演奏会を新日本フィルと行い、2007年日露5つのオーケストラとともに「日露友好ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト」を東京・日比谷公会堂にて開催。2010年「京都市文化功労賞」、社団法人企業メセナ協議会「音もてなし賞」を受賞。
2007年よりオーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督、石川県立音楽堂アーティスティック・アダバイザーに就任。

***
今日のリハーサルは、
12月15日(土) 18時00分~ 横浜みなとみらいホール
12月16日(日) 14時30分~ 東京芸術劇場コンサートホール
に向けてのもの。

●コンサートの詳細(両日とも)
~第九交響曲 特別演奏会2012~
【出演】
井上道義(指揮)、小川里美(ソプラノ)、小川明子(アルト)、
錦織健(テノール)、青山貴(バス)、
東京音楽大学(合唱※12/15)、日本フィルハーモニー協会合唱団(合唱※12/16)
日本フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)

杉並公会堂 2階から入口方面を見る
前は青梅街道
 
 
次回の公開リハーサルは
2013年3月14日(木)
午後1時から
 
指揮:ピエタリ・インキネン
曲目:シベリウス作曲 「交響曲第5番」予定

 

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