2011年7月9日土曜日

期待の音大生によるアフタヌーンコンサート 邦楽囃子の美学

期待の音大生によるアフタヌーンコンサート
2011年7月8日(金)
12:20~12:50




ーVol.310
邦楽囃子の美学

東京藝術大学

JTホールにて

PROGRAM NOTE
『ふたり』『八月』
いずれも篠笛二重奏の小品。作曲=篠原徹。
『ふたり』
1994年初演。篠笛学習者の初心者が二重奏を楽しめるよう練習曲として作曲した。メロディと伴奏が交互に交替する軽快な短い曲。のどかな野山を二人の少年が走り回って遊んでいる姿をイメージした。
『八月』
1997年初演。作曲者が恩師と共演するために作曲。低い調子の篠笛二重奏。暑い日本の八月。そして八月は、日本人にとって単に暑さだけではなく特別な重い記憶のある月でもある。小品ではあるが、笛による鎮魂歌を意図した。
(作曲者のノートより)
笛:橋口瑞紀、正田温子
(演奏時間 約7分)

『寿獅子』
獅子の源は、七世紀、唐より百済を経て日本に伝来した技楽にあると言われている。その後、技楽は衰退したものの、獅子は神事信仰と合い交わり、五穀豊穰を祈願し、また祝う芸能として全国各地に伝藩していき、江戸時代には、無病息災を祈願し、悪魔払いの意味を込めて獅子と曲芸で下町を賑やかに廻っていた。やがて戦争を挟み、獅子の町内廻り全盛期時代は、舞台中心の祝福芸へと変容し始める。と同時に装束から道具、演出に至るまで一層の改良が施され、御祝儀芸として徹底した洗練かが試みられた。かくして江戸の獅子は、無病息災や悪魔払いに加えて、祝い事を愛でる総合芸となり、「寿獅子」の名で呼ばれ親しまれるようになった。
太鼓:安倍真結 笛:石森裕也 鉦:藤田和也
(演奏時間 約10分)

『六斎念仏意想曲(ろくさいねんぶついそうきょく)』
1960年、今藤政太郎師による作曲。《六斎念仏》は京都とその周辺で伝承されている宗教民族芸能で、作曲者はある吉祥院の伝承に感銘を受け三味線と太鼓の組み合わせによる編成を考えた。三味線にまったく新しい調弦を工夫し、魅力的で躍動感あふれる作品となっている。
(演奏時間 約10分)

PROFILES
東京藝術大学 音楽学部 邦楽科
安倍真結 あべ まゆ : 太鼓、桶胴 修士課程二年在学中
小川実加子 おがわ みかこ : 太鼓、桶胴 修士課程一年在学中
大崎実花 おおさき みか : 三味線 学部四年在学中
小輪瀬隆三 こわせ りゅうぞう : 三味線 学部四年在学中
楡井李花 にれい りか : 三味線 学部四年在学中
石森裕也 いしもり ゆうや : 笛 学部四年在学中
藤田和也 ふじた かずや : 笛、鉦 学部四年在学中
河合悠太 かわい ゆうた : 三味線 学部三年在学中
田井藍古 たい あいこ : 三味線 学部三年在学中
吉田直矢 よしだ なおや : 三味線 学部三年在学中
伊藤あゆこ いとう あゆこ : 太鼓、桶胴 学部三年在学中
佐野友紀 さの ゆき : 太鼓、桶胴 学部三年在学中
橋口瑞紀 はしぐち みずき : 笛 学部三年在学中
藤井愛生 ふじい あいむ : 三味線 学部二年在学中
山下靖喬 やました やすたか : 三味線 学部二年在学中
渡部進 わたなべ すすむ : 三味線 学部二年在学中
正田温子 しょうだ あつこ : 笛 学部二年在学中

『六斎念仏意想曲』配置図
【太鼓】
安倍 佐野 小川 伊藤
【笛】
正田 石森 藤田 橋口
【三味線】
河合 藤井 山下 渡部 小輪瀬 吉田 楡井 大崎 田井

素晴らしい演奏だった。

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