2011年7月7日木曜日

高千穂大学に湯浅誠さんの話を聞きに行く

平成23年7月6日(水)
10:40~12:10

高千穂大学 公開講座
総合科目A

講師:湯浅誠



今日は聴講者多数。非常に期待が高い。

資料に基づいて話が進む。

先ずは、年齢別未婚率の推移。
男性50歳の未婚率は、ずーと1%から2%位の推移だったのが、1980年代から上昇を始め、2005年には、15%台になっている。最新の数値では、男性未婚率は20台後半で71%台・30台前半で47%台。女性未婚率は20台後半で50%台・30台前半で32%台。ビックリする未婚率だ。
40・50台で親と同居しているのは193万人。2/3が男性。これでは子供の数が減るのも良くわかる。
今や標準世帯という言葉を聞かなくなってしまった。皆結婚は希望しているのに出来ないのが実態。出来ない理由は経済力のある男性がいないため。東京25-34歳の女性に聞いたら7割の女性が年収400万円以上を希望。同年齢の男性には2割しかいない。雇用の問題が出生率を低下させ、日本の人口構成は大きく変わりつつある。1990年には15-64歳の生産年齢人口は約8000万人だったのが、2050年には約4000万人と4000万人も減ってしまう。
騎馬戦から肩車に社会負担が高まる。このままでは回らなくなる。どうしたら良いのか。皆に働いてもらう必要がある。女性に働いてもらう必要がある。
高度成長期:1970年代以降、国が企業を支えたが、90年代後半に叩かれた。それ以降、補助金カットや公共事業削減が進む。大企業は一家全体の生活費を出していた。その分働かなけれならず過大労働となった。90年代後半からなくなっていく。主に男性が正社員で主婦パートや学生アルバイトは家計補助労働として低賃金で良いとなっていた。おこずかい労働といわれていた。低賃金と不安定な立場。今や男性の非正規率は35%、女性・若者は5割位。ちなみに非常勤講師は一コマ1万円で交通費無し、社会保険無し。
イザナギ景気では、企業業績は2.8倍、雇用所得は1.7倍と給与が増えたが、今回(2002ー2007)は、企業業績は1.8倍に対して雇用所得は横ばい。
生きてきた時代がこんなに続くと世代間格差が多い。年上の人たちはコツコツやれば何とかなった時代。今の若者はコツコツやって良くなった経験が無い。世代間でのコミュニケーションは通じない。

皆がそれぞれそれなりに働いてもらう必要がある。
現状をしっかり把握することが必要。

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