2011年9月28日水曜日

リーディング公演 三島由紀夫作 近代能楽集『邯鄲(かんたん)』 を楽しむ

マンスリー・プロジェクト 9月
2011年9月28日(水) 6:30pm~7:30pm
新国立劇場 小劇場

リーディング公演

三島由紀夫作 近代能楽集『邯鄲(かんたん)』

出演:阿川雄輔 今井聡 角野哲郎 河合杏南 斉藤まりえ
竹田有汰 田嶋真弓 西村壮悟 日沼さくら 渡辺樹里
演出:宮田慶子

『邯鄲(かんたん)』は、能の夢幻を近代戯曲として展開した珠玉の作品。
また、軽快な遊び、スペクタルクの変化の妙もあり、
これがリーディングでどのように表現されるか、楽しみ。

プロフィール

作:三島由紀夫
本名は平岡公威(ひらおか・きみたけ)。1925年東京都四谷区(現新宿区)生まれ。学習院初等科から中等科および高等科を経て東京帝国大学法学部卒。卒業後、大蔵省銀行局国民貯蓄課に勤めたが9か月で退職。作家として独立した。華麗な文体と、特異な心理分析、古典的美によって裏打ちされた作風で多くの作品を発表、代表作に戯曲『鹿鳴館』『近代能楽集』『サド公爵夫人』『わが友ヒットラー』、小説『仮面の告白』『金閣寺』『潮騒』『豊穣の海』などがあり、ノーベル文学賞候補に何度も挙げられたことがある。
1970年11月25日市ヶ谷にある陸上自衛隊東部方面総監部に乱入、自衛隊員に憲法改正への厥起を促したが失敗、割腹自殺。享年45、毎年11月25日には「憂国忌」が営まれる。

演出:宮田慶子
新国立劇場演劇芸術監督。

■「近代能楽集」について
三島演劇の代表作といわれる『近代能楽集』。「能楽の自由な空間と時間の処理や、露わな形而上学的主題などを、そのまま現代に生かすために、シチュエーションの方を現代化した」(三島)作品で、『邯鄲(かんたん)』『綾の鼓(あやのつづみ)』、『卒塔婆小町(そとばこまち)』、『葵上(あおいのうえ)』、『班女(はんじょ)』、『道成寺(どうじょうじ)』、『熊野(ゆや)』、『弱法師(よろぼし)』の全8編からなる。三島が古典文学への尊敬と挑戦をもって、能の現代化という困難な作業を見事に成功させ、さらに新たなる20世紀文学の傑作を創造したといわれている。またギリシャ劇にも通ずるそのテーマの普遍性から、演劇人たちの創作意欲をかきたて、世界での上演も高い評価を獲得した。なお新国立劇場では、2008年9~10月に『綾の鼓』『弱法師』の2作品を上演している。

■『邯鄲』について
「人間」1950年10月号に発表、1950年12月初演。『近代能楽集』の第1作として書かれた。「『邯鄲』は同名の謡曲の現代化といってよいものである」(三島)
【あらすじ】青年・次郎が、田舎で静かに暮らす元乳母の菊を訪ね、唐土から来たという枕で眠る一夜のうちに、夢の中で自分の一生を見てしまうーー。

◆出演◆
次郎:今井聡(いまい さとし)
新国立劇場演劇研修所第4期修了。
菊:渡辺樹里(わたなべ じゅり)
新国立劇場演劇研修所第3期修了。
美女:河合杏南(かわい あんな)
新国立劇場演劇研修所第1期修了。
踊子・医師:斉藤まりえ(さいとう まりえ)
新国立劇場演劇研修所第4期修了。
踊子・医師:田嶋真弓(たじま まゆみ)
新国立劇場演劇研修所第4期修了。
踊子・医師:日沼さくら(ひぬま さくら)
新国立劇場演劇研修所第4期修了。
紳士・医師:阿川雄輔(あがわ ゆうすけ)
新国立劇場演劇研修所第2期修了。
紳士・医師:竹田有汰(たけだ ゆうだい)
新国立劇場演劇研修所第4期修了。
秘書・医師:角野哲郎(かどの てつろう)
新国立劇場演劇研修所第2期修了。
老国手:西村壮悟(にしむら そうご)
新国立劇場演劇研修所第2期修了。

新国立劇場演劇研修所(NNTドラマ・スタジオ)
新国立劇場演劇研修所(NNTドラマ・スタジオ)は、明晰な日本語を使いこなし、柔軟で強い身体を備えた次世代の演劇を担う舞台俳優の育成を目指して、2005年にスタートしました。研修期間は3年間、授業は週5日間のフルタイム(午前10時~午後6時)で、年に33週間行います。国内外の第一線の指導者を招き、俳優としての基礎的な訓練を行い、年次を追って様々な舞台を想定した舞台実習が行われます。現在第5期生から第7期生までが在籍、毎年研修生を募集しています。

0 件のコメント: