2012年8月12日日曜日

絵と音の対話 Concerto Museo 2012.8.11 「アルト・マーラーの傍らで」

平成24年8月11日(土)
東京国立近代美術館開館60周年を記念するイベントのひとつとして、
MOMATの所蔵品から選りすぐった絵画作品を前に、
気鋭の演奏家たちが真夏の3日間にわたって繰り広げられる
Concerto Museo(コンチェルト・ムゼオ)の2日目。
ソプラノの金持亜実さんを目当てに行ったのだが
メゾソプラノの岩田友里さん、ピアノの斉藤雅昭さんも期待以上に素晴らしかった。
200人分の座席が用意されていたが立ち見客も多く盛況だった。
ピアノはヤマハ。

13:30に開場
開場に入ると3日分の絵画作品が展示されており鑑賞する。

本日の演奏に関係する絵画作品は・・・
・ワシリー・カンディンスキー(1866-1944)
全体 1940年
・オスカー・ココシュカ(1886-1980)
アルマ・マーラーの肖像 1912年
・南薫造(1883-1950)
少女 1909年
・藤田嗣治(1886-1963)
五人の裸婦 1923年
・イケムラレイコ(1951-)
横たわる少女 1997年

14:00~
学芸員が今日のコンサートの意義と絵画作品の解説を行う。
続いて金持亜実さんと岩田友里さんが順番に出てきて今日の演奏曲目について説明。
特に岩田友里さんがアルマ・マーラーを専門に研究しており今日の企画の中心人物なのが分る。
ピアノの斉藤雅昭さんも岩田さん指名だとのこと。
約30分があっという間に過ぎる面白い対談だった。

15:00~
「アルマ・マーラーの傍らで」
プログラム
(金持亜実・・・ソプラノ、斉藤雅昭・・・ピアノ)
□ロベルト・シューマン:歌曲集《女の愛と生涯》作品42
1.あの方に出会ってから
2.彼は何よりも素晴らしい方
3.分からない、信じられない
4.私の指のリングよ
5.手伝ってちょうだい、妹たち
6.優しい人、あなたは私を見つめて
7.私の心に、私の胸
8.今、あなたは私に初めての苦痛をお与えになりました

(斉藤雅昭・・・ピアノ)
□アーノルド・シェーンベルク:《6つの小さなピアノ曲》作品19

(岩田友里・・・メゾソプラノ、斉藤雅昭・・・ピアノ)
・・・演奏前に岩田さんがアルマ・マーラーについて追加の解説。本当に面白い話だった。
斉藤さんもマイクを向けられてシェーンベルクについて話をした。
□アルマ・マーラー:《5つの歌》

□アルバン・ベルク:《ナイチンゲール(夜鶯)》

・・・3人とも素晴らしい演奏だった。金持さんは素晴らしい声量だったし、岩田さんは西欧向けする美貌でこの秋からウィーン留学とのことで楽しみだ。

プロフィール

金持亜実(かなじ あみ/ソプラノ)
神奈川県出身。東京藝術大学卒業。同大学院修士課程修了。現在、同大学院(後期)博士課程1年次に在籍。これまでにオペラでは、『フィガロの結婚(ハイライト)』(伯爵夫人)、『魔笛』(童子Ⅱ)、『チェネレントラ』(ティスベ)、『ジャンニ・スキッキ』(チェスカ)などに出演した他、ソリストとしては、ハイドン:『チェチーリア・ミサ』や、ベートーヴェン:『合唱幻想曲』、藝大定期第343回藝大フィルハーモニア合唱定期演奏会 シューマン:アラトリオ『楽園とペリ』(ペリ)などに出演。また、東京藝術大学のモーニングコンサートにおいて、グリーグ:『管弦楽つきの6つの歌 EG177』を演奏し、藝大フィルハーモニアと共演した。これまでに声楽を、辻宥子、三林輝夫、佐々木典子、平松英子の各氏に師事。

斉藤雅昭(さいとう まさあき/ピアノ)
2001年ウィーン国立音楽大学ピアノ演奏科第一ディプロム取得(大学卒業)、同年10月より同大学大学院歌曲伴奏科入学、2005年第二ディプロム(大学院修了)を満場一致の最優秀で終了(首席修了)。フーゴ・ヴォルフの論文に対してオーストリア芸術修士取得。同年ドイツ・パッサウ市国際声楽コンクールにて「最優秀伴奏者賞」を受賞。07年より同コンクール公式ピアニスト。大学在学中よりヨハンシュトラウス国際音楽祭(ルーマニア)、シューベルティアーデ音楽祭(ドイツ)をはじめヨーロッパ各地にて演奏会、国際音楽祭に伴奏ピアニストとして聘される。音楽監督、音楽助監督そしてオペラコルペティトールとしてもオーストリア各地にてオペラ、オペレッタ、音楽劇、そしてミュージカルのプロジェクトに参加。昨年には日本を代表するソプラノ中嶋彰子、二十五絃奏者中井智弥と共に「トマキトリオ」を結成。日本各地に伝わる民謡を集め、知られざる日本の音楽の財産を後世に伝えていく活動を今年1月沖縄を皮切りにスタートさせた。また中井とはデュオ「CAMUS」を結成。デビューCDとなった「Five Loves」は邦楽ジャーナルにもとりあげられ二十五絃箏とピアノという全く新しいサウンドを絶賛される。2枚目「雪乃夜」は古典箏曲にピアノを融合させ、さらに新しいCAMUSの世界を開拓した。2005年よりウィーン私立音楽院にてピアノ科、歌曲伴奏科、歌曲オラトリオ科、ミュージカル科にて後進の指導にあたる。2011年ウィーンでの音楽活動が認められ永住権が与えられた。

岩田友里(いわた ゆり/メゾソプラノ)
神奈川県出身。国立音楽大学声楽科卒業。東京藝術大学大学院、修士ソロ科修了。第18回、友愛ドイツリートコンクール入選。2010年度ベルヴェデーレ国際声楽コンクール本選出場。2010年度ウィーン、ディヒラーコンクールにて入選。日常的にはあまり取り上げられることの少ない作曲家の作品を数多く演奏。大学院では女性作曲家、アルマ・マーラーの作品群を研究、発表。頽廃主義が色濃く華々しくもあるウィーン世紀末の文学・美術・芸術作品との関わりとともに、現在手に取ることのできる数少ない彼女の歌曲作品の研究と考察を行う。演奏活動の中で日、独、仏、英米等、各国の歌曲作品を取り上げるが、中でもドイツリートの表現解釈に定評がある。オペラでは『カルメン』タイトルロール、『魔笛』侍女Ⅱ(演奏会形式、抜粋)などに出演。2007年度、2011年度、歌曲伴奏法の授業補助として国立音楽大学に勤務。東京室内歌劇場歌曲公演、市民合唱団、市民オーケストラの定期演奏会などに賛助出演。2011年8月、ドイツ・エアフルト歌劇場主催、夏の音楽祭『Domstufe-Festspiele in Erfurt』にて、モーツァルト『魔笛』侍女、および童子役にてヨーロッパの歌劇場でデビュー。ウィーン、ハンガリー文化会館で行われた「リスト生誕200年」記念コンサートなどに出演。「-花詩樹ー」をテーマとする音楽活動を展開。花、樹木をモチーフとするアーティストらと共演、視覚と聴覚を刺激するその表現方法は好評を得、8月末にはシリーズ第2夜を開催予定。2012年度秋より、文化庁新進芸術家海外研修制度によってオーストリア・ウィーンに派遣。




今日の昼食
松屋でおろし牛丼
おろしの醤油が濃かったので残念
サラダ付きで480円


案内


東京国立近代美術館


 時間があったので皇居東御苑に
平川門

何の実だろう



天守閣跡を望む


北桔橋門より出る


コンサート会場


会場への入り口


国立近代美術館入り口

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